ダチョウのトリビア 世界最大の鳥、見れば見るほど馬みたい

ダチョウの豆知識 世界最大の鳥はもはや馬

世界最大の鳥類として知られるダチョウは飛ぶことはできない鳥だ。しかし短い距離でも時速60マイル(約時速95km)に達することがしばしばあり、その急加速とスピードは捕食者に対する主要な防御機構となっている。

人をのせてもこのスピードである。というかなんだこのレースは。

また単純に速いだけでなく、この鳥は信じられないほど敏捷だ。捕食者から逃げる際に素早く効果的に方向を変えることができる。チーターとダチョウならチーターのが大抵速いのだが、ダチョウは走りに素早いカーブを幾度も加えることで逃げ切ることが多々ある。直線で早いF1と悪路にも強いドリフトを多用するWRCのラリーカーの違いのような感じだ。環境によってどちらが結果的に早いかは異なる。

ダチョウの目の直径は約2インチ(約5cm)でその脳よりも大きいことで知られている。これは珍しい現象ではあるが、認知能力を反映しているのではなく、この鳥にとって視覚が重要であることを示しているだろう。

ニワトリなどもそうであるが、歯がないにもかかわらず小石や砂を飲み込み、胃の特殊な部分である砂肝で食物をすりつぶすというユニークな方法で食物を処理する。

現存する鳥類の中で最も大きな卵を産み、その1個の重さは鶏卵24個分にもなる。

走る能力に加え、特筆すべき泳ぎ手でもある。この特徴は鳥類が水棲恐竜から進化したという説を裏付けるもので、進化生物学に興味深い洞察を与えてくれる。

長く筋肉質な脚は走る道具としてだけでなく、武器としても機能する。両足には強力な鉤爪があり脅威をかわすために強力なキックを繰り出すことができる。

一夫多妻制で、1回の繁殖期に複数のメスと交尾することができる。これは動物では珍しいことではないが多くの鳥類の一夫一妻制の交尾システムとは対照的である。

子育てはオスとメスが共同で巣を作り自分の卵と他のメスの卵を交互に孵化させる。

オスは羽を広げてメスにお辞儀をするダンスを披露する華麗な求愛行動で知られている。

特徴的な羽毛にはほとんどの鳥類の羽毛を固定する小さな鉤がないため、ゆるく柔らかい外見をしている。その独特な羽毛は歴史的にファッションとして珍重されてきた。

牛豚や鶏、魚の養殖は有名だ。しかしダチョウの養殖というのもある。肉や卵だけでなく羽毛や皮革も提供するという鳥の多用途性により、世界のいくつかの地域で農業産業として成功を収めているようだ。

ダチョウの肉は牛肉の赤身に似た味といわれる。また脂肪分やコレステロールが少なく、カルシウム、鉄分、タンパク質が豊富である。

野生での寿命は約40~45年だが、適切な世話をすれば、飼育下のダチョウは50年以上生きることが知られている。

コミュニケーションという点では、ダチョウはヒス、口笛、低いゴロゴロ音など、さまざまな鳴き声を出すことができる。またオスは首を膨らませることで独特の「ブーン」という鳴き声を出すことが知られている。面白いので是非聞いてほしい。

YAMAHAのオタマトーンみたい

彼らの長い首は、しばしば1メートルにも及び、かなりの高さから潜在的な危険を周囲に探ることができる。これは、捕食者から逃れ、子孫を守る能力を高める有益な適応といえるだろう。

ほとんどの鳥類とは異なり、ダチョウの足の指は2本しかない。大きい方の内側の指には蹄のような爪がある。

ダチョウは他の鳥の多くと同じく雑食性である。植物、種子、果実、昆虫、小型脊椎動物を食す。

印象的な大きさにもかかわらずダチョウは驚くほどカモフラージュが得意だ。灰褐色の羽毛は彼らが通常生息する砂地やサバンナの風景によく溶け込む。

よくある誤解に威嚇されると砂の中に頭を埋めるというものだが、実際には、この行動は地形に溶け込むために地面に平らになる防衛戦略である。

飛ぶことはできないが、非常に大きな翼を持っており、すでに述べた交尾のディスプレイや、炎天下からヒナを守るための日よけ、高速で走りながらバランスを保つなど、さまざまな役に立つ。

やや威圧的な大きさと強さにもかかわらず、驚くほどおとなしい。飼育下では人間と緊密な絆を結ぶことも知られている。

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