タコ 交尾したら死ぬ、子供最優先の無脊椎動物

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タコ 交尾したら死ぬ、子供最優先の無脊椎動物

8本の触手をもつ無脊椎動物、タコ。オクトパスという名前は、ギリシャ語で “8 “を意味するoctōと “足 “を意味するpousに由来する。イカと同じ頭足類だ。

彼らはその柔らかい外見に包まれ、内部にも外部にも骨格がない。獲物の殻に穴をあけるための鳥のくちばしのような硬い部分を持つ。

タコは孤独な生活を好み、交尾のときだけ他の種類と交流する。群れを作ったり攻撃役防御役などとアメリカンフットボールのチームのような社会性を持つイカとは異なる社会性である。

そして生殖に関してはアンコウのようにオスはかなり悲劇的な運命をたどる。交尾後にオスのタコは通常数ヶ月で死んでしまうのだ。そしてメスは何千もの卵を産み、孵化するまでずっと懸命に卵を守り世話をする。本当にずっとだ。

そしてタコ特有の半数生殖についても言及しなければならない。それは卵をずっと守りやっと孵化した後にメスも死んでしまうのだ。

このようにオスもメスも子供のためにひたすら頑張る動物がタコなのである。

イカとの違いは? 8本脚以外の特徴も多すぎる知的生命体

タコやイカ、コウイカを含む頭足類の仲間の中でも、タコはいくつかの際立った特徴を持っている。

イカとは異なり、構造的な支柱となる「ペン」と呼ばれる殻がタコにはない。コウイカとは異なり、浮力補助装置である骨がない。

そして彼らタコの体は特殊能力だらけなのだ。例えば色だけでなく皮膚の質感や模様も周囲の状況に応じて変化させられる。動物界でも類を見ないカモフラージュ能力を持つ。

飼育下でタコを飼うのも簡単ではない。特定の水質条件だけでなく、タコはかなり知的な生き物なので精神的な刺激も必要とするのだ。そして、刺激がないとタコは驚くべき成功率で囲いから脱走することが知られている。

彼らは高い問題解決能力があるのだ。例を挙げるなら信じられないほど小さな穴を通り抜けたり、瓶を内側から開けたり、なんと複雑な水族館の装置を解体したりすることもある。

こちらの動画を見てほしい。このように鮫にも勝つことがある。考えてみたら手を八本うまく動かすなんて頭がよくなければ出来ない芸当である。。

そしてテレビの映像などでも、イカは水中を魚やウミガメのように泳いでいるがタコのそうした様子は見たことがないんじゃないだろうか?

それはタコは一般的に海の底にいる、底生的なライフスタイルだからだ。泳ぐよりも海底を這うことを好むのだ。

個人的な考えだが、おそらく尖った頭で細長いイカ、丸っこい形状のタコ、これらの違いもそうしたライフスタイルの違いからくるものじゃないかと思う。たこは流線形で抵抗を減らす形になる必要はなさそうな暮らしである。

そのようにタコは海底を好むことで海底にいるいわゆる底生生物の生息地の入れ替わりを維持する生態的な役割もある。

またそうしたライフスタイルの生物にありがちなことだが巣穴を好む。そして巣穴の周りには岩やその他の残骸を集めて「庭」にする傾向がある。そのため、海底環境の物理的構造に貢献して我々人間風に言えば、ガーデニングをする庭師のようなポジションが彼らにはある。

アジアでは日本、ヨーロッパでは地中海地域のギリシャ、スペインなどは、様々な料理でタコを食べる伝統で知られている。

タコの種類 最小のタコは?最大のタコは?

タコは約300種が知られており、それぞれがユニークな特徴を持っている。例えば、知られている最大の種であるジャイアント・パシフィック・オクトパスは、体長がなんと30フィート(約1.5m)にも達するが、小さなオクトパス・ウルフイはわずか1インチ(2.5cm)しかない。

こちらがそれ。めちゃかわいい。

ブランケット・オクトパスは毛布のような長い網で知られ、ダンボ・オクトパスはディズニーの空飛ぶ象にちなんで名付けられたもので、耳のようなヒレを持つ。

こちらはブランケットオクトパスの更にレインボーカラーのものだ。黒い海のバックとの対比で宇宙の星雲でも見てるかのような綺麗さだ。

似ている微妙な種類を見分ける要素としては、大きさ、体色だけでなく、ヒレの有無、吸盤や外套膜の形や大きさに着目すると良い。

寿命は種類によって大きく異なる。一般的なタコ・ブルガリス(Octopus vulgaris)のような小型種は1~2年しか生きないが、大型のミズダコ(Giant Pacific Octopus)は野生で約4年の寿命を持つ。適切な水槽条件下では、いくつかは5年まで生きることが知られている。

世界中の水族館でよく見られるが、なかでも、アメリカのモントレー湾水族館、ボルチモアの国立水族館、日本の沖縄美ら海水族館は、タコの展示で世界的に知られているようだ。

タコはしばしば人間の民話や神話に登場する。北欧神話のクラーケンからアイヌ伝承のアッコロカムイに至るまで、タコの描写は恐ろしい海の怪物から神までさまざまである。太平洋のポリネシア地域の神話ではタコはしばしば世界の創造に関連しているほどで崇敬される動物だ。

ココナッツや貝殻を、なんと利用する。序盤で言ったがとにかく頭がよい動物だ。いくつかの種は保護や移動のためにココナッツや貝殻を道具として使用することが観察されている。無脊椎動物で道具を使用する希少な例だ。

青い血に自由すぎる心臓 地球の生き物なのかな?

血は何色だ?タコの血は、青い。ちなみにこれはイカとも共通する特徴だ。

血液が青いのは、ヘモシアニンと呼ばれる銅を主成分とするタンパク質による。寒冷で低温な海、そして酸素濃度も低い場所、こうしたところでは一般的な動物の赤血球に含まれる物質のヘモグロビンよりもヘモシアニンは効率よく酸素を運搬できるのだ。

さらに、泳ぐと心臓の拍動が一時的に止まる。そのため泳ぎはクロールを好む。。

8本脚、青い血液、心臓が止まるからクロール。今の時点で情報量が多すぎるかもしれないが、最後に一言、青い血を全身に巡らす彼らの心臓は、数が3つある。

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